こんにちは。
川﨑文也です。
では、今日も問題です。
問題:
筋線維を包む筋膜には、いくつかの種類が存在します。
次のうち、存在しない筋膜の名称はどれ?
A 筋外膜
B 筋周膜
C 筋横膜
D 筋内膜
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正解: C 筋横膜
筋膜とひと言でいっても、いくつかの層に分かれており、
どの層にある筋膜なのかで、名前が変わってきます。
同じ筋膜なのに、ややこしいですよね…。
そもそも筋膜ってなに?という話になりますが
私は、筋膜は筋肉を包む薄皮みたいなやつだとイメージしています。
アメを包む紙や、みかんの皮のようなイメージでしょうか。
筋肉は筋膜に包まれています。
そして、筋膜は腱に繋がっています。
筋肉が収縮すると、その力が筋膜に伝わり、
筋膜から腱に、力が伝わっています。
筋膜は筋の収縮のエネルギーを腱まで伝える役割と、
筋線維がバラバラにならないように包んで、形作るのが役割になります。
ちょっと細かくみていきましょう。
筋線維を最小単位で呼ぶと、筋原線維というものになります。
まず、
筋原線維がたくさん集まって、「筋形質」
と呼ばれる筋膜に包まれると筋線維になります。
そして、
筋線維がたくさん集まって、「筋内膜」
と呼ばれる筋膜に包まれると筋線維束になります。
さらに、
筋線維束がたくさん集まって「筋周膜」
と呼ばれる筋膜に包まれると、筋腹になります。
最後に、筋腹は「筋外膜」と呼ばれる筋膜に包まれています。
やっぱりややこしいですよね…。
例えばですが、みかんをイメージしてください。
いちばん外側はオレンジ色の皮に包まれています。(←ここが筋外膜)
その皮をむくと、房と呼ばれる食べられる部分が出てきます。
房はさらに皮に包まれています。(←ここが筋周膜)
房の皮をむくと、小さい粒々がたくさんあります。
この粒々をよ~く見ると、また皮に包まれています。(←ここが筋内膜)
筋肉も同じように粒々(筋線維)が集まり、形作られています。
少しはイメージしやすくなりましたか?
筋膜リリースという言葉をよく聞くようになりましたが、一般的に使われている筋膜とは筋外膜の事ですね。
それでは、今日はここまで。
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「トレーナーの基礎力が向上する」1日3分の流し読み問題集は、私が学生時代に後輩たちに向けて配信していたメルマガです。内容はNSCAの教本をもとに作成しています。分かりにくい生理学や解剖を少しでもイメージしやすいようにまとめていきます。何かお役に立てると幸いです。
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