パーソナルトレーニングで『動作』を覚えればいいという問題ではない。うまい使い方はこれだと思う。 2017 09/29 Published 2017.09.29 / 川﨑文也 \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする パーソナルトレーニングで『動作』を覚えればいいという問題ではない。うまい... 川﨑文也 B! リンクをコピーする こんにちは。 川崎文也です。 パーソナルトレーニングを通じて、 「効率的なトレーニングの方法を覚えたい!」 「何をすればいいのか」が分からないので教えてほしい。という相談を聞きます。 そんな方には、具体的なエクササイズやストレッチの方法をお伝えしていきます。 頭の位置や、腕の位置、脚の角度など、 「こうしてください。」 「これをやりましょう。」 などなど。 やり方や、やる事を細かく説明していきます。 トレーニングを始めたばかりの頃は、まだ自分の身体への理解が進んでいません。 なのでまずは、基本的な身体の『動作』を覚えてもらいます。 でも、この『動作』にこだわり続けてしまうと、パーソナルトレーニングとしては失敗だと考えています。 基本的な『動作』を覚えたら、次はそれを『行動』に応用させる必要があります。 なぜかというと、2つの『動き』がそろわないと、永続的な効果を生みだせないからです。 目次 1. 『動作』と『行動』の違いってなに?2. 動作と行動の結果の違い3. パーソナルトレーニングで行動を覚えるために 『動作』と『行動』の違いってなに? 『動作』ばかりを伝え続けるということは、 僕はクライアントさんに対して指示を出し続ける。 クライアントさんは僕の指示を聞き続ける。 と、いうことになってしまいます。 つまり、『動作』とは「自分で考えたりせずに、聞いたまま動くこと」になります。 対して、『行動』は「自分で考えて、自分で動くこと」です。 例えば 「あぁ、今日は身体のこの部分のはり感が強いな。だからあれをやらなきゃ。」 「最近、忙しくて運動できていなかったから、今日はこの種目をやろう。」 と、いって運動をするのは考えながら行っているので『行動』です。 でも、 「テレビで紹介されていたから。雑誌に大きく載っていたから、あれをやろう。」 「トレーナーにやれと言われたから、やらなくちゃ。」 こっちは、自分で考えていないので、単なる『動作』です。 動作と行動の結果の違い 『動作』を徹底的にこだわる方が、結果が出やすいです。 そして、クライアントさん自身も楽です。 分かりやすく、極端な例にしたいと思います。 トレーナーが、クライアントさんに対して 「一日一食にして、●●は食べないでください。」 そして、飲んだものも食べたものも写真に撮り、毎回送ってください。 「1日に腹筋100回を10セットおこなってください。」 腹筋をやる前と、終わった後に、報告のメールを下さい。 と、提案したとします。(極端な例なのでマネしないでください) これだと、指示が具体的でやることがすごく明確です。 やっている内容は楽ではありませんが、ただ指示されたことを淡々とこなせばいいので、考えたり悩まなくていいぶん楽です。 つまり、『動作』を求めれば、すぐに行動に移せるので短期的に成果が出やすいです。 でも、問題があります。 動作の「なぜ?」が分からない。と、いう点です。 なぜ、●●を食べたらだめなのか? なぜ、一食だけなのか? なぜ、腹筋を100回なのか? なぜ、その動きをするのか根拠や理由を知らないと、いつまでも同じやり方や方法にこだわってしまいます。 そのやり方が永続的に結果を生みだし続けてくれるといいのですが、そんな都合のいいものでもありません。トレーニングの進み具合(熟練度)によって、最適な方法は変わりますし、トレーニングの目標によって優先項目は変わってきます。 なので、パーソナルトレーニングで『動作』だけを覚えると、短期的な結果を得られても、長期的に結果を得ることが難しくなります。 でも、根拠や理由を知って『行動』できれば、自分の状況に合わせてトレーニングをカスタマイズできます。 1年後も、5年後も、10年度も…。 自分で考えて、自分で動くことができれば、長期的に結果を出し続けることが可能です。 なので、僕はパーソナルトレーニングを進めていくうえで、 『動作』を覚えるのか、『行動』を覚えるのか、という事はとても大きな課題だと感じています。 パーソナルトレーニングで行動を覚えるために 結局のところ、『行動』を覚えるためには クライアントさん自身に協力してもらうしかない。 それが現状での僕の答えです。 と、いうのも 僕がパーソナルトレーニングで『動作』の根拠や理由をお伝えしても、 それは僕にとっての『行動』なだけで、 クライアントさんにとっては『動作』にすぎません。 なので、クライアントさん自身の体験や考えを通じて『動作』を『行動』に引き上げてもらわないといけない部分がでてきます。 そう考えると クライアントさんにとって パーソナルトレーニングとは、自ら考え自らの行動をつくるチャンス。 失敗を繰り返しながら、自分を訓練する最大のチャンス。 と、捉えることも出来ます。 だからパーソナルトレーニングで、 手取り足取り『動作』を教えればいいという、そういう問題ではないと思っています。 そして、さらに考えると 僕の役割は 『動作』の根拠や理由を何度も何度もお伝えしながら、 クライアントさんが『動作』を『行動』へと昇華させることのサポート。 と、なってきます。 たしかに、このやり方だと、考えてもらうことも多くなりますし、理解してもらうまで時間がかかります。 でもその方が、より長期的な視点でみると有益だと信じています。 あなたの5年後、10年後も視野に入れて、現状のお手伝いができればと思っています。