だまされないで!脂肪を燃やす時に知っておきたい、小さな罠。

「トレーナーの基礎力が向上する」1日3分の流し読み問題集no.9

 

こんにちは。

川﨑文也です。

 

では、さっそく今日も問題です!

 

問題:

トレーニングプログラムを組んで、運動によって体脂肪を1㎏減らそうと計画しています。

その為に必要な消費カロリー数はいくら?

 

A 8000kcal

B 8500kcal

C 9000kcal

D 9500kcal

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

正解: D 9500kcal

 

えっ!? 脂質1gのエネルギー量は9kcalだから、

9kcal × 1000g で9000kcal ではないの?と疑問に思ったあなた。

まんまと罠にハマりましたね!

正解は「D 9500kcal」ですよ。私のうっかりミスではありませんからね。

 

この500kcal の違いには、減量プログラムを正確に進めるうえで、知っておきたいからくりが潜んでいます。今日はそんなお話です。

 

食品中の脂質エネルギー量の9kcal/g という数字はあっています。正解です。

実はこの 9kcal/g は「消化吸収率の約95%」が考慮された数字になっています。

どういうことかというと、

人が摂取したエネルギーは、全て吸収されているわけではなく、約5%は吸収されずに排泄されています。

なので食品に表示をする時は、体に吸収されない5%分は差し引いて表示をしよう。ということなんです。

 

しかし、すでに体内に蓄えられている体脂肪には、「消化吸収率」というものは関係ありません。だって、もう吸収されたあとですもん…。

 

9kcal/gに差し引かれていた5%分を戻すと、

9kcal/g ÷ 95% で9.5kcal/g になります。これが脂質の持つ本来のエネルギー量です。

この蓄えられた脂肪を燃やそうと思うと、同等のエネルギー消費が必要になります。

つまり、1g で9.5kcal のエネルギー量を持つ脂肪を1kg 落そうと思うと、9500kacl のエネルギー消費が必要ということになります。

 

ちょっとまとめてみましょう。

9kcal/g という数字は「脂質が体に吸収されるエネルギー量」ということになります。

9.5kcal/g という数字は「脂質が持つ本来のエネルギー量」ということになります。

 

減量を目的にしていても、食事からアプローチをしてカロリー制限を行う場合は「9kcal/g」。運動からアプローチをしてカロリー消費を行う場合は「9.5kcal/g」で計算する必要がありそうですね。

 

それでは、今日はここまで。

 

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「トレーナーの基礎力が向上する」1日3分の流し読み問題集は私が学生時代に後輩たちに向けて配信していたメルマガです。内容は、NSCAの教本をもとに作成しています。分かりにくい生理学や解剖を少しでもイメージしやすいように、と思い始めました。なにかお役に立てると幸いです。

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