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【講師活動】股関節のつまりの原因と改善エクササイズ『機能解剖にもとづくボディーワークアプローチ』

 
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パーソナルトレーナー。Normcore Trainingという屋号で、猫背改善を中心にスタイルアップから腰痛・肩こりの改善に向けてフルオーダーメイドのトレーニングを提供します。また、研修や勉強会を通じて教育のシェアリングをしています。
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こんにちは。

川﨑文也です。

 

福山市の『SHIMA.コンディショニングルーム』さんのご依頼で、90分のワークショップを担当させていただきました。

『SHIMA.コンディショニングルーム』ホームページはこちら

当日の様子

 

当日は

  • スポーツ愛好家
  • トレーナー
  • 柔道整復師
  • ヨガインストラクター

様々な立場の方が参加してくださりました。ありがとうございました。

 

ワークショップの内容の一部をお伝えしたいと思います。

肩甲骨は肩こり改善。骨盤は腰痛改善やスタイルアップに。では股関節の動きをスムーズにするこにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
股関節はキレイな姿勢づくりにも、理想的な歩行や、スポーツでの怪我の予防、パフォーマンスアップにも、構造や機能に対する理解が重要です。
ワークショップのなかで、座学と、スムーズに動かすための実技を通じて体に対する理解を深めていきます。股関節へのイメージがガラッと変わる内容になっています。

どうぞご覧ください。

 

股関節の機能解剖にもとづくボディーワークアプローチ

 

まず前提として、今回のワークショップでお話しする分野のイメージをお伝えします。

 

たとえば、怪我や痛みがある時、病院や治療院に通うと思います。

怪我の治療や痛みの緩和。場合によってはリハビリや手術を受けることもあるかもしれません。

 

調子も良くなってきて、病院や治療院の先生に、こんな言葉をかけられたとします。

「治ってきたので、運動して体を鍛えてください。」

まじめなあなたは「もう怪我や痛みで悩まないようにしよう」と、治った体で、トレーニングをすることにします。スポーツジムで筋トレやジョギングをするのもいいですね。

 

でも、まじめなあなたは、また怪我や痛みに悩むことになります。

運動をして体を鍛えているのに『また』です。

そして、再び病院に通い始めます。

病院に行く ⇒ 治る ⇒ 鍛える ⇒ 怪我する

ずっと同じことをグルグル、グルグル繰り返してしまいます。

 

それは運動のステップアップが上手く出来ていないからです。

体を鍛える事とはとても大切ですが、トレーニングの方法に空白地帯ができているので、また怪我をしてしまします。

 

 

今回のワークショップでお伝えすることは、すっごく頑張る筋トレでもなければ、とてもリラックスするストレッチでもありません。

二つを上手く繋げる部分をお伝えしていきます。

 

今回のテーマは股関節

股関節は何に役立つの?

股関節に対して、どんなイメージがありますか?

たとえば、

  • 『肩甲骨』=肩こり。
  • 『骨盤』=腰痛。
  • 『体幹』=ポッコリお腹の引締め、パフォーマンスアップ。
  • 『膝』=足腰の強化。

体の箇所について、それぞれイメージがあると思います。

でも

股関節を鍛えて動きを良くすることにどんなメリットがあるのか、イメージしにくいですよね。

 

どうして股関節の存在感は薄いのか?

僕なりに、理由を考えてみました。

存在や動きをイメージしにくい。

そもそも股関節ってどこ?という感じかもしれません。

骨盤と、太ももの骨(大腿骨)のつなぎ目を『股関節』といいます。

「ヒューマン・アナトミー・アトラス2018エディション」をもとに作成

日常生活で「あ~、今日は股関節を良く動かした!!」という場面はないと思います。

実際は、『歩く時』『しゃがむ・座る時』『立っている時』など、股関節を使わないことがないぐらい、股関節は重要な関節です。

でも股関節が動いているという実感はあまり感じません。

 

股関節を意識しなくてもなんとかなっちゃう。

日常生活で、股関節だけが動くことはありません。

膝が一緒に動いたり、骨盤や胴体が一緒に動いたり。股関節は単独で動く機会はほとんどありません。

なので、股関節に注意して動かなくても、なんとかなってしまいます。

 

コリ、ダルさを感じにくい。

肩や腰などの場所に比べて、股関節はコリやダルさを実感しにくい場所です。

疲れたときなど肩や腰は「ほぐしたい!」と思いますが「股関節をほぐしたい!」とは思いませんよね。

 

だから股関節はサボりやすい

いろんな理由が考えられますが、結果的に股関節はサボりやすい(機能不全を起こしやすい)と想像できます。

存在感が薄いので、機能不全を起こしていても気づきにくいのです。

 

そして、そのまま筋トレなどのトレーニングを進めていくと、股関節に負担がかかりすぎる。もしくは、股関節の動きの悪さを他の関節が補おうとします。

結果、怪我や痛みが生じて運動や日常生活が困難になります。

 

股関節はとても重要な関節です。

キレイな姿勢やスタイルづくりに不可欠です。

スポーツのパフォーマンスアップにも不可欠です。

肩こりや腰痛改善にも不可欠です。

とても重要な関節ですので、股関節の理解を深めてスムーズに動かせられる体を目指していきましょう。

 

股関節はどう動く?

股関節は、曲げたり伸ばしたり。横に振ったり、捻ったり。

色んな方向に動くことが出来ます。

参考可動域
  • 屈曲:140度(膝伸展時80~90度)
  • 伸展:10度~20度(膝屈曲時10度)
  • 内転:20度~30度
  • 外転:40度~50度
  • 内旋:30度~40度
  • 外旋:40度~50度

 

この可動域の範囲内が基本的には股関節が、安全で安定した動きが可能な範囲という事になります。

 

無理に柔軟性を高めて可動域を広くしてしまうことは、関節への負担も増え怪我などのリスクも高くなります。

暗に柔軟性だけを求めることは『身体の機能面で考えるとデメリットの方が大きい』と思っています。

柔軟性と、可動域全域で関節の動きをコントロールする能力。二つがそろって、理想的な状態と言えます。

 

股関節の構造「骨」

股関節の後面(お尻側)は寛骨が覆って、ズレないように壁となってくれています。

でも前面は覆ってくれている部分が少なく、ズレやすくなっています。

http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/ をもとに作成

 

股関節の構造「靭帯」

股関節を覆っている靭帯で見ると、前面を覆う面積は大きく、後面は少なくなっています。

  • 腸骨大腿靭帯
  • 恥骨大腿靭帯
  • 坐骨大腿靭帯

大きな3つの靭帯に共通する働きは、股関節の伸展を制御することです。

 

おそらく、股関節で大腿骨の骨頭が前に滑り落ちることは、人体にとってとんでもないデメリットになるので、防ぐ為に強固な靭帯構成になっているのではないかと思います。

 

股関節の代表的な機能不全「つまり感」

体の感覚に優れている人は「股関節がつまっている感じがする」という表現をすることがあります。

 

脚の付け根(股関節)を曲げてきたときに、何かが引っかかって気持ち悪い、すっきりしない感覚がでたりします。

そのことを『股関節のつまり』と言います。

股関節のつまりを感じる時は、股関節が機能不全(うまく動いていない時)と考えてください。

 

主な原因としては骨盤(寛骨)に大腿骨がまっすぐハマっていないことが考えられます。

 

たとえば、電球を交換するときをイメージしてください。

新しい電球をソケット(根元の受け皿)に回しながら差し込んで交換します。

ソケットに対して、真っすぐ入れていくとスムーズにハマって、電気がつきます。

でもソケットに対して、少し斜めの状態で回していくと、途中で止まってしまします。

 

股関節では骨盤に対して、適切な角度で大腿骨が動くと股関節がハマってスムーズに動きます。

でも角度が適切ではないと、股関節の動きが途中で止まってしまい『つまり』を感じるようになります。

 

股関節のつまりの正体

『つまり』の正体は柔軟性不足でもなく、筋力不足でもありません。

 

骨盤(寛骨)に対して大腿骨骨頭を適切な位置に保てない。

もしくは、

大腿骨骨頭に対して、骨盤(寛骨)を適切な位置に保てない。

 

これが、つまりの根本原因です。

 

股関節がつまりやすくなる2大要因

お尻の筋肉を締めすぎ

筋トレなどのトレーニングを頑張っている人に多いですが、やたらとお尻を締めて筋肉を収縮させることを意識しすぎると、股関節がつまりやすくなると考えられます。

「ヒューマン・アナトミー・アトラス2018エディション」をもとに作成

大殿筋や梨状筋など、股関節後方の筋が緊張しすぎている(力み過ぎている)状態だと、大腿骨の骨頭を前方に押し出してしまいます。すると骨盤と大腿骨の角度がズレてしまい、スムーズに動くことができません。

 

スクワットやヒップリフトなど、大殿筋を過剰に収縮させ過ぎないように注意が必要です。

お尻を締すぎるやり方だと、やればやるほど、股関節のつまりを誘発するリスクが高くなります。

ヒップリフトのエクササイズ

 

姿勢が悪い

股関節を前に突き出すような、姿勢です。スウェイバック姿勢と言います。

股関節の前面は靭帯でカバーして、大腿骨骨頭が前方に滑り落ちるのを止めています。

しかし、靭帯も完璧ではないので長時間(数か月、年)カバーし続けると、だんだん緩んできます。

結果、骨盤と大腿骨の角度がズレてしまうので、股関節はスムーズに動くことが出来なくなります。

 

靭帯が緩んでしまうと、その緩みをもとに戻す事ができなくなるので、股関節の機能改善や姿勢改善にとても時間がかかってしまします。今のうちに、きれいな姿勢を身につけておくことをおすすめします。

 

実技エクササイズ

股関節のつまりを改善する、もしくは予防するエクサイズです。チャレンジしてみてください。

ヒップローテーション

仰向けに寝転がって、腕は横へ。大の字のように広げます。

膝を立てて、脚幅は肩幅よりも開いておきます。

脚の重みを利用して、膝を床に向けて倒します。

倒す角度は、力を使わなくても倒れる範囲です。(無理くり床に近づけなくてもいいです。)

注意

腰や背中が床から離れすぎないようにしてください。動かしたいのは股関節です。腰を捻じる運動にならないように注意してください。

反対側も同様に倒します。

倒すスピードは、できるだけゆっくりが良いです。5往復ほど繰り返しましょう。

 

ヒップリフト アーティキュレーション

仰向けに寝転がり、脚幅は腰幅か肩幅程度に開きます。

骨盤の辺りを丸めて、お尻だけを床から浮かせます。

次に腰を丸めて、へその裏辺りまで床から浮かせます。

次に、みぞおちの裏、胸の裏といった具合に、徐々に体が床から離れていきます。

紙をクルクル丸めるようなイメージで、背中を丸めながら体を持ち上げます。

 

 

持ち上げたら、肩から膝までが一直線に並ぶ高さで止めます。

注意

持ち上げすぎて腰を反らないように。反る姿勢まで頑張りすぎると、スウェイバック姿勢を助長するトレーニングになります。

頭は動かさないようにしてください。アゴが天井に向いて上がっていないか注意です。

首に近い方から背中を床に戻していきます。

この時も紙をくるくる丸めるように、背中を丸めます。

胸の裏、みぞおちの裏、へその裏、お尻の順番で床に戻していきます。

5回程度、繰り返します。

 

ロッキング マルチローテーション

 

四つ這い姿勢になります。肩の下に手首。お尻の下に膝が来るようにします。

手首が痛いなどあれば、(次の写真のような)肘付きの状態でもOKです。

 

(紹介はこのまま肘付きでいきます。)

 

肘(手首)と膝を支えにして、時計の針のようにグルグル体を回します。

最初は小さな円を描きながら。慣れてきたら、できるだけ大きい円を描くように動かしてください。

動きのスピードはできるだけゆっくりの方がいいです。

逆回りもしてくださいね。左右5周を目安におこないます。

 

 

まとめ

股関節は存在感が薄い

股関節は、調子の良い悪いが分かりにくい関節です。少しずつでいいので目を向けるようにしてあげてください。

 

股関節の『つまり』

股関節の動かしにくさは『つまり』が原因のことが多いです。

股関節の『つまり』を感じる時は、股関節がスムーズに動いていないと思ってください。

 

『つまり』の誘発

お尻を締めるトレーニングばかりをしている人。

姿勢が悪く、股関節を前に突き出すような姿勢を日常的にしている人。

 

股関節が上手くハマらなくなりますので、『つまり』出やすくなります。

『つまり』を無視していると、怪我や痛みに繋がります。

 

改善のために

改善に必要なのは、柔軟性を出す『ストレッチ』でも、筋肉を鍛える『筋トレ』でもありません。

まずは、正しい股関節の位置で動かす練習です。

  • ヒップローテーション
  • ヒップリフト アーティキュレーシ
  • ロッキング マルチローテーション

今回紹介したエクササイズを試してみてください。

 

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