テストステロンが継続的に変化するってどういうこと? 201609/15 Updated 2017.03.03 201609/15 Published 2016.09.15 / 川﨑文也 \ この記事を共有 / B! リンクをコピーする テストステロンが継続的に変化するってどういうこと? 川﨑文也 B! リンクをコピーする こんにちは。川崎文也です。=============================「トレーナーの基礎力が向上する」1日3分の流し読み問題集は私が学生時代に後輩たちに向けて配信していたメルマガの内容で、NSCA(トレーニング指導団体)の教本をもとに作成しています。分かりにくい生理学や解剖を少しでもイメージしやすいように、という気持ちで書いていましたが、今になって読み返すと、なんとも読みにくい文章です。どうか、大きな心で最後までお付き合いください。何かお役に立てると幸いです。============================= では、今日も問題です!問題:アナボリック・ホルモンを活性化させるコツとして、継続的にトレーニングをすることがあげられます。では、継続的にトレーニングをしていると体内でどんな変化が起こるのでしょうか? A 体内の他の細胞が筋線維に変身するB やる気が出て、常に興奮状態になるC 安静時心拍数が上がり、血液循環が速くなるD ホルモンの量が増える――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 正解: D ホルモンの量が増える トレーニングを行うとまず、運動中と運動後の様々な血中のホルモン濃度が一時的に高くなります。そして… 今回、お伝えしたいのは、ここからです! 「トレーニングを繰り返すと、テストステロンに慢性的・長期的な変化が現れる」だから何?と思ってしまいますが、これはすごいことなんです! 実は、運動中と運動後に分泌されるアナボリック・ホルモンのうちテストステロンの割合はそれほど多くありません。この時の主役は、成長ホルモンと、IGF-Ⅰになります。運動刺激によって、ワァァ~!!と大量に分泌され、ワァァ~!!と一気に筋線維の修復、合成を進めて行きます! じゃあ、テストステロンの量が増えても、あまり意味がないの?ということになりますが、そんなことはありません! テストステロンを「工事現場のおっちゃん」とイメージして考えてみます。 人の安静時(トレーニングではない、日常生活レベルの運動)では、おっちゃんはいつも一人で筋線維の修復作業を行っています。24時間体制で少しずつ修復をしています。たまに起こる緊急事態(トレーニング中、後)には成長ホルモンたちが手助けしてくれているので、何とか修復は上手くいっていました。 しかし、緊急事態が起こる頻度が多くなってくると少しずつ修復が間に合わなくなってきました。これはまずい!と、思ったおっちゃんは、一緒に働いてくれる作業員を増やすことを決めました。今まで一人で作業していたおっちゃんが二人になり、安静時でも修復や合成の作業はとても速くなりました。めでたし。めでたし。 トレーニングの継続によって、安静時に増えるテストステロンの量はわずかですが、これが24時間、1ヶ月、1年と、長期的にみるとこのわずかな差はバカにできません!塵も積もれば山となる状態です! トレーニングをどんな強度で継続していくと、安静時のテストステロンが増えるのか?…これはまた、別のお話で。今日はここまで!